布多天神:鬼太郎が近所に住む神社??
京王線調布駅北口から歩いて5分くらいのところにあるのが、「調布の里の鎮守様」布多天神です。
京王線の調布駅の隣に布田という駅がありますが、布多天神には調布駅が最寄り駅です。
布多天神も布田駅も「ふだ」と濁ります。
布多天神の参道は、「ゲゲゲの鬼太郎」のオブジェが多く飾られています。
作者の水木しげるさんが調布在住だった縁で、天神通りには「鬼太郎」だけではなく「ねずみ男」や「ねこ娘」などのキャラクターももちろんいます。
鬼太郎をメインに打ち出しているのは、調布からバスで行く深大寺の門前町です。
そこには鬼太郎茶屋などもあります。
参拝日2021年6月11日
▼目次
沿革
布多天神の詳しい創建はわからないようで、平安時代中期に編纂された延喜式(えんぎしき)という古代の法律書にその名前が出ています。
延喜式は延長5年(927年)に発布されていますから、それ以前からこの地域にあったということです。
ちなみに菅原道真が活躍した時代は、この延長年間の少し前の時代です。
時代は下って室町中期で戦国時代が幕開けしたころの文明九年(1477年)に、多摩川の洪水をさけるために古天神というところから現在地へと布多天神は遷座しています。
布多天神は、この時に菅原道真が祀られるようになりました。
これは推測ですが、布多天神の近くを通る甲州街道をさらに八王子方面に行くと谷保天神(国立市・谷保天満宮)があります。
この谷保天神は、菅原道真の三男・道武が、父を祀る廟を建てたことが起源となっている神社です。
菅原道武の子孫は、この地域に土着したようですから、その一族が関連して後から菅原道真を祀ったのかもしれませんね。(あくまでも私の推測です)
布多天神は、別名「五宿天神」と呼ばれています。江戸時代になると甲州街道が造られ、この地域には上石原、下石原、上布田、下布田、国領という五宿が設けられました。
この五宿の総鎮守が、布多天神だったため五宿天神と呼ばれるようになったのです。
明治時代になるとこの五宿に飛田給、上ヶ給がくわえられ、調布町となりました。調布町の総鎮守も、この布多天神が務めています。神社のHPを見ますと「調布の里の鎮守様」と書かれています。
ちなみに「調布の里」とは、広福長者という人物が、布を多摩川にさらし調え朝廷に献上したことが起源になっています。この布が木綿の初めとされ、この布は調布(テツクリ)と名つけられました。それ以来この布田一帯を、「調布の里」と呼ぶようになったのです。
広福長者は、布多天神のお告げによりこの布を作り上げたという伝説が残っています。
ご祭神とご利益
ご祭神 | 少名毘古那神(スクナヒコナノカミ) 菅原道真公 |
御利益 | 虫封じ、病気平癒、健康祈願、商売繁盛(少名毘古那神) |
少名毘古は大国主のパートナーで、この二人が協力し合い国が出来上がっていったのです。(出雲神話)
調布市の隣府中市には、大国主命を祀る大國魂神社があります。
境内Pick Up
▼鳥居
石造りの明神鳥居です。
▼狛犬
拝殿の前に鎮座する狛犬は、寛政八年(1796年)に作られたものです。この狛犬は、調布市内ではもっとも古いもので、調布市有形文化財となっています。
苔が生え、年代を感じるものです。
▼社殿・拝殿
布多天神社の社殿の中に、本殿があります。本殿自体は覆殿に囲まれていて、我々は直接見ることはできません。本殿は宝永三年(1706年)に再建されたもので、調布市指定有形文化財に指定されています。
▼神楽
神楽殿では、毎月25日の月例祭に里神楽が奉納されます。節分祭には豆まき神事が、9月の例大祭では日没になると薪夜神楽が奉納され、幽玄な光景が広がります。
出典:布多天神HP
▼社務所
社殿の右側にあります。こちらに拝受所があり、御朱印を頂けます。
▼摂社・末社
狛犬
金刀比羅神社・大鳥神社の前に鎮座している狛犬です
金刀比羅神社・大鳥神社
稲荷神社
御嶽神社・祓戸神社(ハラエドジンジャ)・疱瘡神社
▼境内
絵馬
社務所の向かい側にあります。受験シーズンになるともっと多くの絵馬が、奉納されるのでしょうね。
御神牛
菅原道真公は、丑の刻の御生誕で牛を大切されました。公薨去せられ葬送の途中、柩車の牛が臥して動かず、公の御霊が自ら鎮られる所を定められたと牛に関する神秘的伝説が数多く残っています。
出典:布多天神HPより
ご神木
樹齢500年のケヤキの大木ですが、折れてしまったようです。枯れていないようで、現在養生しています。復活を祈っています。
御朱印
未受領です
初穂料・・・500円
特別御朱印は1000円です。
受付時間:9:30-16:30
社務所:拝殿左側です。
布多天神様は、定休日があります。私が参拝した日は、ちょうど定休日でした。公式HPにカレンダーが出ていますので確認してからお出かけください。
小規模な神社・仏閣で、ご不在で御朱印をいただけなかったことはありますが、これだけの規模の神社でお休みがあるのは初めてです。
カレンダーを見ると定休日は、ほとんどが仏滅の日でした。仏滅には、結婚式を挙げないからお休みなのでしょうかね?
周辺情報
布多天神の参道 天神通りは細い道ですが、多くの飲食店や商店が立ち並んでいます。
先ほども書きましたが、「ゲゲゲの鬼太郎」のオブジェが迎えてくれます。
参道入り口付近の小泉玩具店が、昭和という感じでしたので撮影しました。
今こういうお店は、看板だけ残して営業してないところが多くあります、懐かしく貴重な存在ですよね!!
基本情報
所在地 | 〒182-0021 東京都調布市調布ヶ丘1-8-1 |
電話 | 042-489-0022 |
公式HP | fudatenjin.or.jp |
主祭神 | 少名毘古那神(スクナヒコナノカミ) 菅原道真公 |
社格 | 式内古社、郷社 |
創建 | 垂仁天皇時代(約1940年前) |
例大祭 | 9月25日 |
アクセス | 京王線「調布駅」中央改札口 徒歩5分 |
まとめ
「ゲゲゲの鬼太郎」では布多天神の裏側は、鬼太郎の森があることになっています。
この付近には大正寺の墓地がありますが、「ゲゲゲの鬼太郎」はもともとの題名は「墓場鬼太郎」と言います。
鬼太郎たちは、大正寺の墓地に勝手に住んでいたのでしょうかね?
墓地周辺は、大きな森だったのでしょうね。
考えてみると妖怪ポストに手紙を入れれば、妖怪事件を鬼太郎が解決してくれるのですから、人里から離れていたらポストに手紙入れられませんよね!!!
※記事の情報は、参拝当時の情報となってます。
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