七社神社:渋沢栄一ゆかりの神社

七社神社
七社神社は、七柱の神々を祀る北区西ヶ原に鎮座する神社です。こちらの神社は、今年(2021年)の大河ドラマ「晴天を衝け」の主人公渋沢栄一との所縁があります。

今回は豊島一族ゆかりの地を巡る一環で、平塚城城址の候補の一つでもある七社神社に参拝しました。

豊島氏は居城石神井城を太田道灌に落とされ、最期に抵抗するために支城の平塚城にこもります。

平塚城は平塚神社付近にあったと推測されていますが、豊島氏最期の豊島泰経がこもった平塚城はこちらの七所神社周辺と考えている研究者もいます。(遺跡などは発掘されていません)

関連記事:消えた豊島一族の痕跡を散策

参拝日2021年05月24日

スポンサーリンク

▼目次

  1. 沿革
  2. ご祭神とご利益
  3. 境内Pick Up
  4. 御朱印
  5. 周辺情報
  6. 基本情報
  7. まとめ

沿革

七所神社の創建は、相当古いと考えられていますが、寛政5年(1793年)に火災が発生し神社に残されていた古文書・古記録はすべて焼失しています。

神社は翌寛政6年の9月の秋分に再建されています。この日を大祭日と定め、現在でも祭りが行われています。

江戸時代の七所神社は、仏宝山無量寺境内社として祀られていました。「江戸名所図絵」にも無量寺の高台に、「七社ななのやしろ」として描かれています。なお無量寺の高台は、現在の旧古河庭園内の位置になります。

現在でも無量寺は、旧古河庭園の横に存在しています。

明治時代になりますと、神仏分離令により七社は無量寺より分離し、当時一本杉神明宮の社地だった現在地に遷座しています。

「新編武蔵風土記稿」には「西ヶ原村七所明神社、村の鎮守とす紀伊国高野山四社明神をおうつし祀り、伊勢・春日・八幡の三座を合祀す 故に七所明神と号す。末社に天神・稲荷あり云々」と記されています。(出典:七社神社パンフレットより)

古い文書が残されていないため、誰が高野山四社明神を勧請したかは記載がありません。近隣にある王子神社は、豊島氏が紀州熊野三社より王子大神を勧請しています。王子からこの西ヶ原の一帯は、平安末から豊島氏が支配していますし、豊島氏と紀州熊野は関係が深かったようですから、こちらの神社の創建も豊島氏かもしれませんね?(あくまで想像ですが!)

関連記事:王子神社|子育て開運だけでなく、髪の悩み解消?

▲目次にもどる

ご祭神とご利益

ご祭神 伊邪那岐命・伊邪那美命・天児屋根命(ヤネノミコト)・伊斯許理度賣命(イシコリドメノミコト)・市寸島 比賣命(イチキシマヒメノミコト)・仲哀天皇・応神天皇
相神
御利益 子宝・子孫繁栄

七所神社は天津神系の神様が、祀られています。先ほど出てきた王子神社のご祭神も、伊邪那岐・伊邪那美命となっています。

江戸時代のころから、子宝・子孫繁栄にご利益があるとして有名な神社です。

関連記事:天津神と国津神の違いは?

▲目次にもどる

境内Pick Up

▼鳥居

七社神社一の鳥居

七社神社石碑
本郷通りに面する所に一の鳥居があります。ここから二の鳥居までが、七社神社の参道となります。鳥居の右側には、神社を守るように滝野川警察署があります。

七社神社二の鳥居

七社神社石碑3七社神社石碑2
二の鳥居をくぐると、神社の境内となります。

▼神明鳥居
七社神社西鳥居
西鳥居と思いきや境内社の神明宮用の鳥居です。鳥居の形式が違います。神明鳥居は、天照大御神を祀っている神社が多く使っている鳥居です。

▼手水舎

七社神社手水舎

手水舎のところには、渋沢栄一をモチーフした看板があります。

▼狛犬

こちらの神社では、狛犬と呼ばず子守犬と呼んでいます。社殿に向かって右が雄、左が雌です。雄の狛犬も、子育てしています。現代的ですよね!!
七社神社狛犬左 七社神社狛犬右

▼社殿・拝殿

七社神社拝殿 七社神社扁額
クリックすると拡大します。
社殿の社額は、渋沢栄一による揮毫きごうです。

神社内には、渋沢栄一が書した掛け軸や、古河家からの奉納品が納められています。

▼神楽(舞殿)

七社神社神楽殿.

▼社務所

七社神社社務所 七社神社頒布所
大正9年に渋沢栄一をはじめとす諸氏の寄付により社務所が建てられ、昭和42年に建て替えられています。

▼摂社・末社

菅原神社・三峰神社

稲荷神社

天祖神社(一本杉神明宮)


七所神社一本杉
クリックすると拡大します。
もともとこの地にあったのが、こちらの一本杉神明宮ですが、明治になり七社が遷座してきて末社としてこちらに祀られています。

そのためなのかこちらの末社だけは、専用の鳥居が作られています。(鳥居の欄参照)

当時ご神木であった杉の切株は、現在でも保存されています。

熊野神社

▼境内

願掛け公孫樹

七社神社願掛公孫樹 七社神社願掛公孫樹2 七社神社願掛公孫樹3
こちらの周辺では王子神社の銀杏が有名ですが、こちらの公孫樹の木もまた立派なものです。

▼子宝 子の石

七社神社子宝子の石

▼歯固め石 納所

七社神社歯固め石納所

▲目次にもどる

御朱印

七社神社御朱印

初穂料・・・500円

社務所:社務所は拝殿左奥にあります。社務所の左に授与所がありそちらで、御朱印は拝受できます。

 

▲目次にもどる

周辺情報

渋沢栄一は明治12年に七所神社近くの飛鳥山に別邸を造り、明治34年には飛鳥山邸を本宅としています。この時より渋沢は、七社神社の氏子となっています。

飛鳥山公園内には、渋沢資料館と旧渋沢庭園があります。

渋沢栄一胸像
▲渋沢資料館胸像

渋沢資料館

所在施設: 飛鳥山公園
所在地: 〒114-0024 東京都北区西ケ原2丁目16−1
電話: 03-3910-0005

公式HP:https://www.shibusawa.or.jp/museum/

▲目次にもどる

基本情報

所在地 〒114-0024 東京都北区西ヶ原2-11-1
電話 03-3910-164
公式HP https://nanasha.jp/
主祭神 伊邪那岐命・伊邪那美命 他
創建 不詳
例大祭 9月の秋分の日とその前日
アクセス 東京メトロ 南北線「西ヶ原」駅 2番出口より徒歩2分

JR京浜東北線「上中里」駅「王子」駅より徒歩10分

都電荒川線「飛鳥山」駅より徒歩5分

▲目次にもどる

まとめ

今年は5月の下旬は雨が多く、梅雨の走りという感じです。この日は曇り気味でしたが、爽やかな風が吹き神社の境内は心地よい涼しさでした。

七所神社はとても綺麗に整備されていますし、参拝者も地元の方が多いようで静かでした。

子宝を授かりたい方や、子育て中の方は、ぜひ訪れてほしい神社です。

それと宮司様に伺いましたが、七所神社には平塚城跡という伝承はないようです。

▲目次にもどる

※記事の情報は、参拝当時の情報となってます。

(Visited 538 times, 21 visits today)
 よろしければクリックお願いします。

神社・お寺巡りランキング
 ブロトピ:今日のブログ更新