鳩森八幡神社|鳩のおみくじが可愛いことで有名な神社

鳩森八幡神社拝殿

鳩森八幡神社は、江戸八所八幡宮の一つに数えられる神社です。

JR千駄ヶ谷駅から5分のところにあり、鳩の名がつくためか授与品が可愛いので女性に人気の神社です。近くには将棋会館があり、将棋が強くなりたい人に特に信仰されています。

江戸の庶民は洒落っ気がありますから、八幡の八から一日で八ケ所の神社を巡るということが流行ったようです。

ただ鳩森八幡神社のパンフレットには、「江戸八所八幡宮巡り」に関する記載は特にありません。

関連記事:江戸庶民の楽しみ江戸八所八幡神宮巡り

参拝日2022年4月12日

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▼目次

  1. 沿革
  2. ご祭神とご利益
  3. 境内Pick Up
  4. 御朱印
  5. 周辺情報
  6. 基本情報
  7. まとめ

沿革

創建に関しては詳しいことは、分かっていないようです。ただ伝承によると、その昔この辺りは林でした。その林の上に白い雲が立ち込め、村人達が大変怪しんでしまいました。

そこで村人達が林の中に立ち入ると、無数の白鳩が西の方向へと飛び立っていったのです。

これは霊瑞れいずいとされこの地に小さな祠が建てられたのが、鳩森八幡神社の始まりとされています。この出来事から、「鳩森(はとのもり)」と呼ばれるようになりました。

ですから鳩森八幡神社は、正式には「はともり」と言い「の」を入れて呼びます。

慈覚大師(円仁)が貞観2年(860年)に関東巡錫じゅんしゃくの途中当地を訪れ、村人達は大師に鳩森のご神体を強く求めました。

大師はこの願いを聞き入れ、京都の石清水八幡宮より八幡神を勧請しそれ以降八幡神社となっています。

この故事にのっとり、神功皇后・応神天皇・春日明神等の御神像を作り添え、正八幡宮として創建されました。

この伝承から神社の創建は、貞観2年(860年)とされています。

ですからこちらの神社は、千百年の歴史を持つ都内では少ない古社なのです。

江戸の八幡社は、源氏や徳川家との結びつきが多いのですが、こちらは庶民の信仰から建てられた神社なのですね。

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ご祭神とご利益

ご祭神 応神天皇・神功皇后
相神
御利益 所願成就・子宝・縁結び・勝負運

将棋を指す人の守り神

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境内Pick Up

都内の神社ですから、境内はさほど広くはありませんが、緑が多くよく手入れされています。

鳩森八幡神社境内図
             クリックすると拡大します

▼鳥居

正面鳥居

鳩森八幡神社鳥居1

石碑には「鳩森八幡宮」と記載されています。江戸時代の『江戸名所図会』などには、八幡宮と記されています。鳩森八幡神社のパンフレットやHPには、八幡神社と記載されています。

大鳥居

鳩森八幡神社大鳥居

鳥居の後ろに見える銀杏が、御神木の大銀杏です。この大銀杏は、戦火をかいくぐってきた貴重な銀杏です。

▼手水舎

鳩森八幡神社手水舎

最近コロナ禍で柄杓を設置している神社は少ないのですが、こちらはちゃんと置いてありました。

▼狛犬

鳩森八幡神社狛犬左 鳩森八幡神社狛犬右

基本的な獅子と狛犬です。

▼社殿・拝殿

鳩森八幡神社拝殿

境内は緑が多く、参道を行くと拝殿がよくわからないほどです。

この社殿は、東京の多くの神社同様に戦火で昭和20年5月に焼失しています。

旧社殿は、弘化2年(1845年)に建てられた、総檜造りでした。

戦後昭和23年より復興事業が進められ、数度の復興事業により昭和56年には完成しました。

現在の社殿は、平成2年に当時の姿を再現すべく工事が進められ、総檜造りで平成5年に竣工したものです。

戦後の再建した神社は、コンクリート造りが多い中、総檜で再建されたのは嬉しいことです。

▼能楽殿(神楽殿)

鳩森八幡神社能楽堂

旧神楽殿が老朽化したため、平成天皇の在位十年を記念し建て替えられたものです。

竣工は平成12年5月で、このとき神楽殿から能楽殿と名称が変更になりました。。

▼社務所

社務所は参道左側にあります。

鳩森八幡神社おみくじ

鳩森八幡神社は、この可愛い鳩みくじが有名です。初穂料100円です。

▼摂社・末社

甲賀稲荷神社

鳩森神社摂社1
忍者で知られる甲賀組組屋敷に務めていた武士などに崇敬を集めていた稲荷神社です。

江戸時代には青山権田原の御鉄砲場付近にありましたが、明治時代に青山練兵場が作られたため当社に遷座してきたものです。

神明社

鳩森神社摂社2
こちらの神明社も青山権田原にあったものが、遷座してきたものです。当時は、大神宮と呼ばれていました。

庚申塚


こちらの庚申塚は境外社で、将棋会館に通づる道にあります。制作年月日は享保八年癸卯(1724年)と塔石に刻まれているようです。正面の像は青面金剛像だそうですが、ほとんどお顔はわかりません。金剛像と一緒に猿もいるのですが、これも判別しにくいですね。

こちらの庚申塚は、足腰健康の ご利益があるとされていて多くの草履を奉納されています

▼境内

富士塚

鳩森八幡神社富士塚

江戸時代には庶民の間で富士講などと呼ばれ、富士山信仰が大流行しました。

現代でもそれなりの装備をしなければ富士登山はできませんが、当時は本当に登山できる人は限られていたことでしょうね。

そこは日本人的なのですが、富士登山できない人のためにと、江戸の各地に富士塚が作られました。

当サイトでも、護国寺品川神社の富士塚を掲載しています。

こちらの鳩森八幡神社の富士塚は、現存するものの中では最も古い塚で、東京都有形民俗文化財に指定されています。

この富士塚は、寛政元年(一七八九)に築造れたもので、富士の山頂には浅間神社の奥宮、山麓には里宮がちゃんと建てられています。

▼里宮
鳩森八幡神社富士塚里宮

▼奥宮
鳩森八幡神社富士塚奥宮

どこの富士塚も勾配はきついのですが、こちらの塚はいままで行った富士塚の中で最もきつかったような気がします。

将棋堂

将棋堂
鳩森八幡神社の南側の道を、隔てところに将棋会館があります。

昭和61年に将棋連盟の当時の会長大山康晴15世名人により、山形県の駒師香月氏の手によって 制作された高さ1.2㍍の「王将」が奉納されています。

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御朱印

鳩森八幡神社御朱印

初穂料・・・500円

社務所:参道左側

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周辺情報

将棋会館

鳩森八幡神社の向かい側にあるのが、将棋会館です。テレビでたまに見かける会館ですが、思ったより小さな会館ですね。

将棋会館に行った際には、将棋堂がありますから鳩森八幡神社に足を伸ばしてくださいね!

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基本情報

所在地 東京都渋谷区千駄ヶ谷一丁目1番24号
電話 03-3401-1284
公式HP https://www.hatonomori-shrine.or.jp/
主祭神 応神天皇
神功皇后
社格 村社
創建 貞観2年(860年)
例大祭 9月第2土曜日・日曜日
アクセス JR総武線『千駄ヶ谷』下車徒歩5分
都営大江戸線『国立競技場』下車徒歩5分
東京メトロ副都心線『北参道』下車徒歩5分

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まとめ

千駄ヶ谷は神宮外苑に隣接するところなので、渋谷区とは言え静かなところです。

今回は春に行きましたが、秋には御神木の銀杏の紅葉を見に訪れてみたいところです。

 

鳩森八幡神社のHPを見ますと、正式名称は宗教法人八幡神社となっています。おそらく「鳩森八幡神社」は通称で、正式名称はただの「八幡神社」なのでしょうね。

氷川神社なども○○氷川神社と呼びますが、正式にはただの氷川神社のところが多くあります。

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※記事の情報は、参拝当時の情報となってます。

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