妙法寺:江戸っ子から「オソッさま」と呼ばれ愛された堀之内の「やくよけ祖師」

2021年1月5日

妙法寺祖師堂

阿佐ヶ谷から渋谷行きのバスに乗ると途中環七沿いに、妙法寺の看板や「妙法寺商店街」のアーチなどが見えます。こちらの寺院には、絶対に行かないと!と思っていました。

この日の目的は東京三大鳥居のある高円寺でしたが、境内撮影禁止となっていたので記事へのアップを断念しました。

手ぶらで帰るのはもったいないですし、ちょうど自転車で来ていたので念願の堀之内の妙法寺に行くことにしました。

江戸っ子はこちらの妙法寺を、「オソッさま」と呼んでいたそうです。

江戸っ子の言葉は、例えば吃逆しゃっくりを「ひゃっくり」とか潮干狩りしおひがりを「ひおしがり」と言います。「シ」と「ヒ」の発音があいまいです。私も小学校の時「ひおしがり」に行ってきたと言って笑われてしまいました。

ちなみに私は東京の生まれですが、両親は新潟出身で江戸っ子というわけではありません。

親の影響か分かりませんが、「シ」と「ヒ」この辺の言葉は曖昧でパソコンで自分の言葉をそのまま入れると変換しない物があります。(新潟県民も「ヒ」と「シ」の区別がつかないのですかね?)

江戸の庶民は、こちらの妙法寺を「堀之内のお祖師そしさま」と親しんでいたのですが、「オソシさま」とは呼ばず「オソッさま」と言っていたようです。

私も「オソシさま」は言いにくいですが、「オソッさま」と言うほどせっかちには発音しませんがね!!

拝観日:2020年12月15日

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▼目次

  1. 沿革
  2. ご本尊とご利益
  3. 境内Pick Up
  4. 御朱印
  5. 周辺情報
  6. 基本情報
  7. まとめ

沿革

妙法寺は、江戸時代初期の元和年間(1615~1623年)の頃は真言宗の尼寺でした。その尼寺を僧径覚が、老母妙仙院日圓法尼の菩提を弔うために日蓮宗に改宗しました。この日圓法尼はあつく法華経を信仰していたようで、そのために寺ごと改宗したようです。径覚自身も改宗に伴い、覚仙院日逕と名を改めています。

日逕上人は自分の母を当寺の開山とし、自らは開基第二祖としました。当寺の山号は母妙仙院日圓法尼から日圓山とし、寺号を妙法寺としました。

この頃の妙法寺は、碑文谷にある法華寺(現 円融寺)の末寺の一つでした。

ところが江戸中期の頃この法華寺は、法華経の信者以外に布施を受けず・施さないという「不受不施派」として幕府から弾圧を受けついには廃寺とされてしまいます。

法華寺が廃寺になった時、同寺に安置されていた貴重な祖師像が妙法寺に移ってきました。

この祖師像は大変貴重なもので、日蓮自ら開眼供養したものです。この像は、日蓮を敬うこと第一と言われた日朗が彫ったもと言われています。

開眼供養した時の日蓮は、ちょうど42歳の厄年でした。このことからこの祖師像は、「厄除けの祖師」と呼ばれ熱く信仰されています。

祖師像が法華寺から法妙寺に移ったのは元禄5年(1692年)の頃とされ、それ以来妙法寺が江戸西部の一大法華霊場として興隆していきます。

そして元禄12年(1699年)には、法華寺の末寺から日蓮宗の総本山身延山久遠寺の直末となっています。

日蓮宗は総本山身延山の下に大本山7ヶ寺と本山49ヶ寺を頂点としてますが、現在妙法寺は本山の寺格を持っています。

ちなみに東京にある日蓮宗の大本山は、大田区にある池上本門寺が有名です。

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ご本尊とご利益

 ご本尊 三宝尊
 御利益 厄除安全・眼病平癒・学業成就・身体健全・病気平癒

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境内Pick Up

▼仁王門(東京都指定有形文化財)

妙法寺山門額1 妙法寺山門額2 妙法寺仁王像1 妙法寺仁王像2 妙法寺山門2

仁王門は重層造りで天明7年(1787年)に再建されたもので、上層部の回廊には江戸後期に造られた華麗な彫刻が施されています。

写真では分かりにくいですがこの山門の仁王像は、四代将軍徳川家綱が赤坂日枝神社に寄進したものを、明治元年(慶応4年・1868年)に当寺に遷座されたものです

▼鐘楼

妙法寺鐘楼 妙法寺梵鐘

(※クリックすると拡大します)

▼祖師堂(東京都文化財指定)

 

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妙法寺祖師堂3 妙法寺祖師堂扁額
(※クリックすると拡大します)

仁王門を出ると斜め左前にあるのがこの祖師堂です。このお堂が本堂と思ってしまいますが、本堂は祖師堂右側を抜けた奥にあります。

このお堂は名前のとおり、日蓮聖人の姿を彫った祖師像を安置しているお堂です。

祖師堂は文化8年(1811年)に出来たもので、桁行17.57メートル・梁間26.97メートルと言う豪壮な造りです。

妙法寺祖師堂4

祖師堂正面の龍の彫り物

「波の伊八」江戸時代から昭和にかけて房総半島を中心に、五代にわたり、寺社の欄門や向拝を彫った宮彫り師一族です。特に、初代の 「武志伊八信由」は少年の頃より手先が器用で、19歳で鴨川市鏡忍寺祖師堂の飾りを彫り、73歳でなくなるまで数多くの作品を残しました。

枠からはみだした「龍」など型にはまらない作風は、現代アートを超え、彼の天才ぶりを遺憾なく発揮し、見る者を震え上がらせます。

出典:妙法寺公式HP

▼本堂(三軌堂)

妙法寺本堂

祖師堂の右側を通りその奥にあるのが、文政2年(1819年)に建立された本堂(三軌堂)です。

「『三軌』とは、如来の衣・座・室をいい、法華経を信じ説く人の持つべき心がけを指しています。」(妙法寺パンフレットより)

堂内には、宗の如水作の宝塔を中心とした十界諸尊像があります。

▼日朝堂

妙法寺日朝堂 妙法寺絵馬

身延山第11世である行学院日朝上人を、祀っているお堂がこの日朝堂です。

日朝は学匠として高名なかたで、日蓮の遺文の整備や法華経研究で成果を残しました。日頃から目を酷使したため、失明の危機に陥ってしまいました。ところがこの危機を、信仰の力により眼病を平癒させました。この故事から日朝を祀り、眼病平癒や学業成就を祈る信仰が発展しました。

▼二十三夜堂

妙法寺二十三夜堂 妙法寺二十三夜堂狛犬右 妙法寺二十三夜堂狛犬左 妙法寺二十三夜堂手水舎
(※クリックすると拡大します)

二十三夜堂には、月を神格した二十三夜大月天王と言う神様を祀っているお堂です。

このお堂は毎月23日に御開帳され、良縁や財運を呼ぶとして有名です。

毎月23日には祖師堂内の西側にて、二十三夜尊の掛け軸をお祀りして、午前10時と午後1時から法要があります。

お寺の公式HPにも神様と記載されていて、神社のように狛犬が守護しています。

二十三夜大月天王は、「月天子(がってんし・月天)」とも呼ばれる様で、勢至菩薩の化身ともされています。

毎年10月23日には、二十三夜尊大祭が行われます。

▼浄行さま

妙法寺浄土行さま

二十三夜堂の右側にあるお堂の中に、浄行様が鎮座しています。

お参りの仕方は、お地蔵様と同じで水をかけて清めたり、自分の体の悪い部分はたわしでよく磨くと平癒します。

足元には、ちゃんとたわしが置いてあります。

▼鉄門

妙法寺鉄門

この鉄門は、妙法寺唯一の国の重要文化財に指定されているものです。

明治11年(1878)、日本の近代建築学会の恩師といわれる英国人J・コンドル博士(鹿鳴館・上野博物館・ニコライ堂などを設計)設計による貴重な和洋折衷様式の鉄門です。

扉上の中心に極彩色の鳳凰を抱く鉄門は、日本寺院の門としては、特殊なもので、文明開化を推進した和洋折衷を強く意識した門と言えるでしょう。当時としては斬新なデザインでしたので、ものめずらしさに見物に訪れる人も多かったようです。

出典:妙法寺公式HP

横浜のレンガ街にでもあるとシックリくる門ですよね!現代だと絶対に造られないでしょうけど、文明開化の時代だと、寺院に新しい風を吹き込もうと思ったのでしょうかね?

▼境内スナップ


常香炉※クリックすると拡大します)


子育て観音※クリックすると拡大します)


天明の水 ※クリックすると拡大します)
この水は、天明の時代から枯れることなく湧いている銘水です。


井戸 ※クリックすると拡大します)


御札御守場 ※クリックすると拡大します)


千部講中石塔 ※クリックすると拡大します)


社務所受付 ※クリックすると拡大します)
御朱印は祖師堂にて授与しています。


車両祈願所 ※クリックすると拡大します)

 
灯籠 ※クリックすると拡大します)

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御朱印

妙法寺御朱印

初穂料・・・300円

受付時間
9月23日~3月19日 9:00~16:00
3月20日~9月22日 5:30~16:30

寺務所:祖師堂内

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周辺情報

妙法寺のすぐ近くを、荒玉水道道路が走っています。荒玉水道道路は、多摩川の水を都市部に運ぶための水道管が通っています。この道はここから世田谷の砧まで、ほぼ真直ぐにつながっています。

この道を10分ほど世田谷方面に歩いていくと、大宮八幡宮があります。

散策コースとしては、JR高円寺駅から妙法寺に行き、大宮八幡宮に行くというコースがお勧めです。

高円寺駅周辺には、高円寺と高円寺氷川神社があり、そこから南に向かうと真盛寺と妙法寺があります。荒玉水道道路に入り大宮八幡宮へと至るコースは、多くの寺院を散策できます。大宮八幡宮から、井の頭線の西永福駅は徒歩5分ほどです。

大宮八幡宮|東京のへそに鎮座、安産・子育ての神様

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基本情報

所在地 〒166-0013 東京都杉並区堀ノ内3-48-8
電話 03-3313-6241(代)
公式HP http://www.yakuyoke.or.jp/
山号 日円山
宗派 日蓮宗
寺格 本山
御本尊 三宝尊
創建年 1615年 – 1624年(元和年間)
開基 日圓
文化財 妙法寺鉄門(重要文化財)ほか
アクセス 東京メトロ 丸ノ内線
東高円寺駅 徒歩15分
新高円寺駅 徒歩13分

開門時間
9月23日~3月19日  6:00~16:30
3月20日~9月22日  5:30~17:00

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まとめ

この日は元々高円寺駅周辺だけを散策して帰る予定でしたが、高円寺が境内撮影禁止だったもので妙法寺まで足を延ばしてみました。下調べなしで行ったので、詳しいことを知らずに散策するのはそれなりに意外性があり楽しいものです。

妙法寺は戦災で焼けていないので、江戸時代の建物が残っていますので、再度訪れたい寺院の一つです。

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※記事の情報は、参拝当時の情報となってます。

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