鳥越神社|東京のブルックリンに鎮座する、日本武尊ゆかりの神社
最近蔵前のことを、「東京のブルックリン」と言うようです。
テレビで特集していたので、早速行ってきました。
今回取り上げた鳥越神社は、正確には蔵前ではなく隣町の鳥越に鎮座しています。
隣町なので、今回のタイトルは大目に見てください。
▼目次
沿革
鳥越神社の起源はとても古く、白雉2年(651年)とされています。
地元の人たちが日本武尊を祀って、白鳥神社と称したのが始まりとされています。
日本武尊は死後白鳥となり故郷へ向かったという故事にちなみ、日本武尊を祀っている神社には「鳥」の字が使われることが多いようです。
大鳥神社の主祭神は、日本武尊です。
次に歴史上確認できるのが、「前九年の役」のおり源義家がこの地を訪れ神社の名称を鳥越大明神と改めたということが伝わっています。
東京の古い神社の多くは、源頼義・義家親子とのかかわりが多く語られています。
源義家は大川(隅田川)のほとりで浅瀬見つけるために探索中、白い鳥が飛ぶのを見て浅瀬を知り渡ることができたという言い伝えがあります。
義家はこの出来事を白鳥明神の加護とし、白鳥神社に鳥越大明神の社号を奉ったとされています。
江戸時代以前には鳥越神社・熱田神社・第六天榊神社の三社がこの地に有り、この辺り一帯約2万坪を社領として有していたと言われます。
ところが江戸開府で多くの社領が没収され、熱田神社は今戸へ第六天榊神社は森田町(現・蔵前3丁目)へと移転しました。
江戸幕府は蔵前に御米蔵を建設することになり大規模な土地が必要になり、三社の土地を接収したのです。
大正時代の関東大震災で松平神社が被災し、それ以降鳥越神社に合祀されています。
松平神社とは、徳川家康を祀っている神社です。
鳥越神社のみこしは有名で、「千貫神輿」と称され、都内で最も重い神輿だそうです。
将門の手をまつる神社
鳥越神社の謎なのですが、公式のパンフレットなどには一切掲載されていないのですが一部の書籍には将門の手が祀られていると書かれています。
平将門は平安時代の武将で関東で謀反を起こし、「新皇」と名乗り現在の北関東3県を占領していた人物です。
反乱を起こした2か月後には、藤原秀郷、平貞盛らにより討伐されてしまいました。これを、承平天慶の乱と言います。
天慶3年(940年)には、その首は京に送ら七条河原で獄門にさらされましたが、3日後に白光を放ち飛び去ったとされています。
飛び去った首は、現在の大手町 当時の武蔵国豊島郡芝崎に落ちたとされ、現在でも大手町には将門の首塚があります。
江戸には鳥越神社だけではなく、将門の身体や持ち物を祀った神社がいくつもあります。
- 首塚・・・・・首
- 神田神社・・・胴体
- 筑土神社・・・首桶
- 鳥越神社・・・手
- 筑土八幡神社・足
- 鎧神社・・・・鎧
- 兜神社・・・・兜
江戸の町は江戸城の正門である大手町からスタートし、お堀はそこから時計回りに「の」の字を書くように造られていきます。
また江戸城を中心に放射線上に伸びる、五街道も整備されていきます。五街道とは、東海道・甲州街道・中山道・奥州街道・日光街道を言います。
各街道とお堀が交差するところには門が設けられ、その近くには将門の体やゆかりの品を祀った神社が建てられたり移転してきています。
鳥越神社は、奥州街道の浅草橋門 の近くにあります。
各街道の門近くに地霊である将門を祀ることにより、街道を通じて江戸に侵入しようとする悪鬼を封じ、地霊の将門を祀る為に作られたと考えられています。
今風に言えば、霊的防御装置といったところです。
ご祭神とご利益
〇御祭神
日本武尊(やまとたけるのみこと)
天児屋根命(あめのこやねのみこと)
東照宮公(とうしょうぐうこう)徳川家康公のことです。
〇ご利益
社運隆昌 社内安全 社員健康 商売繁昌 家門繁栄 除方位難
家内安全 厄難解除 身体健全 開運招福 学業成就 交通安全
境内Pick Up
鳥居
元総理大臣鳩山一郎氏が書した鳥越神社の石碑です。
手水舎
狛犬
非常に筋肉質な狛犬です。
本殿
境内は祖ほど広くはありませんが、ほとんど緑のない蔵前界隈では貴重な木々です。
摂社
福寿神社は、お稲荷様・天神様・恵比寿様・大黒様をお祀りしています。
境内picture
鳥居の前に、なぜか白鳥橋と言う短い橋が有ります。
鳥居の左側に小さな池があり、そこから水が流れ込んでいます。
源義家が白鳥の導きで大川を無事渡れたという故事にちなんで、この橋があるのでしょうかね?
福寿神社の奥にヒッソリとある、朽ち果てた狐の石像とお狐様の置物です。
御朱印
初穂料は500円です。御朱印は、書き置きになっています。
ネットの情報では、300円とありましたが値上がりしたのか500円でした。
周辺情報
蔵前界隈はおしゃれなお店が多く散策するのも楽しい地域です。
お勧めのカフェは、隅田川沿いの「シエロイリオ 」と言うカフェで倉庫を改造したような作りです。

ジャンル:イタリアン・パーティー
アクセス:都営大江戸線蔵前駅 A7番出口 徒歩3分
住所:〒111-0051 東京都台東区蔵前2-15-5(地図)
姉妹店:GARB Tokyo | GARB CENTRAL
ネット予約:Riverside Cafe Cielo y Rioのコース一覧
周辺のお店:

情報掲載日:2019年7月12日
基本情報
所在地 | 〒111-0054 東京都台東区鳥越2-4-1 |
電話 | TEL : 03-3851-5033 |
公式HP | http://www004.upp.so-net.ne.jp/kab_ra/ |
主祭神 | 日本武尊(やまとたけるのみこと) 天児屋根命(あめのこやねのみこと) 東照宮公(とうしょうぐうこう) |
社格 | 郷社 |
創建 | 白雉二年(651年) |
例大祭 | 6月9日 |
アクセス | JR総武線「浅草橋駅」(西口) 徒歩8分 都営浅草線「蔵前駅」 徒歩5分 都営大江戸線「新御徒町駅」 徒歩8分 都バス「蔵前一丁目」 徒歩5分 |
まとめ
今回の蔵前散策は、妻の要望で行ってきました。
でもせっかく出かけるならと調べると、私の好きな日本武尊を祀っている神社があり訪問してみました。
小さな神社でしたが、緑の少ない下町には貴重な緑を蓄えた空間でした。
参拝者は少なかったですが、地元の方が通りすがりに挨拶がてらお参りしていました。
これが下町と感じて、帰ってきました。
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