品川神社|現在も信仰される富士塚がある神社
元准勅祭神社東京十社巡りも、この品川神社で最後になりました。
ただ根津神社に参拝した当時は、まだ東京十社の事を知りませんでした。
それに御朱印帳を忘れてしまい、御朱印もいただいていません。
これは近々参拝しなければ、東京十社を周った気分になれません。
東京十社の中で品川神社は、私の自宅からもっとも遠く最後となってしまいました。
とは言え20年近く前短い期間ですが北品川で働いた事が有るので、全く知らないところではありません。
この辺りには、旧東海道がありかつては遊郭などもあり栄えてたところです。
品川神社は旧東海道沿いではなく、第一京浜沿いにあります。
この地域には多くの寺院が有り、この地区が古くから栄えていたことを実感させてくれます。
▼目次
沿革
品川神社は、平安時代末期の壇ノ浦の合戦(1185年)から2年後の1187年(文治3年)に、源頼朝が安房国の洲崎明神(現・千葉県館山市鎮座 洲崎神社)の天比理乃咩命(あめのひりのめのみこと)を勧請し創始されました。
現代の教科書では、壇ノ浦の合戦を持って鎌倉時代の始まりとしていますので、鎌倉時代創始の時に建てられた神社ということです。
現在御祭神は、天比理乃咩命・宇賀之売命・素盞嗚尊の三柱です。
宇賀之売命(うがのめのみこと)は、鎌倉時代末期の元応元年(1319)に二階堂道蘊が勧請し、素盞嗚尊(すさのおのみこと)は室町時代中期の文明10年(1478)に太田道灌が勧請しました。
品川神社は源氏ゆかりの神社として関ケ原の合戦の出陣前に徳川家康が参拝し、戦勝後には当社に仮面(天下一嘗の面)・神輿(葵神輿)などを奉納しています。(詳しくは>>>)
江戸時代には、元禄7年(1694)・嘉永3年(1850)の二度の社殿の焼失し、幕府の援助にて再建しています。
明治になり東京の安寧と国家の繁栄のために、京都にある勅祭社に準ずる神社を選定し「准勅祭神社」を定めました。
品川神社は、その「准勅祭神社」の一社に選ばれ格式の高さが認められました。
第二次世界大戦の戦火には逃れましたが、社殿の老朽化が進み昭和39年(1964)に現在の社殿が再建されました。
ご祭神とご利益
天比理乃咩命(あめのひりのめのみこと)
天太玉命(天岩戸の神話に登場する神様)の后神
祈願成就・航海安全の神 源頼朝公御勧請宇賀之売命(うがのめのみこと)
お稲荷様・農業・商業・産業繁栄の神
二階堂道蘊公御勧請素盞嗚尊(すさのおのみこと)
天王様 風水害除け・厄除け・病気除けの神
太田道灌公御勧請出典:品川神社公式HPより
境内Pick Up
京急新馬場駅北口を出ると第一京浜があり、道の反対側に品川神社の鳥居がすぐ見えます。
鳥居
品川神社の一の鳥居は、双龍鳥居と言い東京にはこちらを含めて三か所の神社にしかないものです。
他の双龍鳥居は、JR高円寺の「宿鳳山高円寺の境内にある稲荷社」とJR阿佐ヶ谷の「馬橋稲荷神社」となっています。
神社への階段は結構きつくて大変です。
狛犬・鳥居
階段を登りきると、狛犬が三段で神社を御守しています。
▼階段を登り切って最初の狛犬です。
▼二番目の狛犬は、色違いです。
▼本殿手前の最も大きな狛犬です。
▼狛犬の間には、二本の鳥居が立っています。
本殿にに最も近い石造鳥居は、都内では上野東照宮に次いで二番目に古く、品川区指定有形文化財(建造物)に指定されています。(なぜか後ろ側より撮影しました。)
手水舎
手水舎に河童がいるのは珍しい光景です。自分の辛い場所に水をかけて清めて下さい。
足元には、亀がいます。
本殿・拝殿
こちらの本殿は、戦災には合わなかったのですが老朽化の為昭和39年に再建されたものです。
神楽は現在再建中でした。
摂社・末社
▼本殿の右側には、 赤い鳥居が連なっている阿那稲荷神社が有ります。
▼こちらの末社は、御嶽神社です。
▼本殿の近く参道右側に鎮座する、祖霊社と謎の砲弾です。
富士塚と浅間神社
富士塚へは、神社に登る階段の途中より参道が有り富士塚へと昇ることが出来ます。
富士塚
階段の中ほどに富士塚の入り口が有ります。
階段から見上げるととても急そうに見えます。
鳥居をくぐると、小さな祠と登山道と書いた石が有ります。
役行者の石仏が有ります。役行者は、伊豆大島に流されたとき夜な夜な富士まで飛び修業していたとの言い伝えがあります。脇侍は、前鬼・後鬼です。
五号目を過ぎると道は狭くなり急勾配になります。足元が悪いので、要注意です。ヒールなんかで来ると危険ですよ!!
富士塚を見上げると結構高い!!
頂上からは、京急の高架線を見下ろせます。
浅間神社
浅間神社は、富士信仰の神社です。
富士講は江戸時代関東を中心に信仰されたものです。品川神社の富士塚は、明治2年に作られましたが神仏分離のあおりで一度壊されたのですが、明治5年に再建されました。
大正時代になり第一京浜が作られ、現在地に移ってきました。
東京には数多くの富士塚が有りますが、現在でも富士講をなされているところは少なく品川神社がその一つです。
この富士講は、現在品川区指定無形民俗文化財に指定されています。
カエルの石像は、「ふじかえる」と言い、「無事帰る」と読ませ交通安全の祈願になります。
御朱印
受付時間 午前9時~午後5時
初穂料・・・300円
社務所は参道を拝殿に向かって進むと左側にあります。
周辺情報
鳥居前町(門前町)
第一京浜を挟んで品川神社の反対側には、門前町(鳥居前町)が有ります。
この門前町は、旧東海道へとつながり品川までゆっくりと散策できます。
東海道告知の碑
基本情報
所在地 | 東京都品川区北品川三丁目7番15号 |
電話 | TEL :03-3474-5575 FAX:03-3474-5599 |
公式HP | https://shinagawajinja.tokyo/ |
主祭神 | 天比理乃咩命 素盞嗚尊 宇賀之売命 |
社格 | 元准勅祭社・旧郷社 |
創建 | 文治3年(1187年) |
例大祭 | 6月7日に近い日曜日を入れた金・土・日の3日間 |
アクセス | 京浜急行「新馬場駅」北口より徒歩1分 |
地図
まとめ
2018年6月7日から初めた東京十社巡りも、2019年11月19日でやっと完了しました。
根津神社は、まだ十社専用御朱印帳に御朱印を頂いてないので完了とは言えないのですがね。
根津神社も早急に、再度参拝しなければと思っています。
東京十社は、かつては准勅祭社として国からの保護を受けていたのですが、関東大震災や戦争を経てかつての社領が削られこじんまりとしたたたずまいの神社もあります。
でも神社に訪れてみると、人々の信仰は小さくなっていないと感じさせられます。
東京十社、それぞれに歴史があり調べるといろいろ楽しませてくれました。
関連記事
富岡八幡宮・芝大神宮・品川神社・赤坂氷川神社・日枝神社・白山神社・王子神社・根津神社・神田神社・亀戸天神社・東京十社巡りで、心に癒しを!!〜元准勅祭社を巡る散歩〜
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません