阿佐ヶ谷神明宮の2つの謎
私は通勤の途中にある阿佐ヶ谷神明宮によくお参りに伺います。
ある日妻と参拝していた時、「こんなところに社(やしろ)あるの気づかなかった!」と言いながら、摂社の猿田彦神社にお参りをしていました。(表紙の写真)
いままで疑問に思わず参拝していましたが、阿佐ヶ谷神明宮は大鳥居をくぐり参道をまっすぐ進むと拝殿ではなく摂社の猿田彦神社にあたります。
そうです大鳥居の正面のご祭神が、猿田彦神なのです。
この謎を、探ってみました。
阿佐ヶ谷神明宮境内の謎
謎1:境内正面に摂社猿田彦神社がある
謎2:参道に狛犬がいない
謎1:境内正面に摂社猿田彦神社がある
阿佐ヶ谷神明宮の境内案内図を見てもらうと分かりますが、猿田彦神社がほぼ中央に書かれています。
案内図だと正面よりやや左ですが、現場で眺めると真正面です。
拝殿に入るには、右側から回り込むように緩やかな坂道を登り瑞祥門をくぐり拝殿に向かいます。
境内案内図を見ると拝殿と本殿は、正確に南向きになっているようで、大鳥居と向きが微妙に違う事が判ります。
謎2:参道に狛犬がいない
今まできにしたこともなかったのですが、大鳥居から表参道の間や拝殿の前に狛犬がいません。
西参道の西鳥居の所には狛犬が鎮座しているのですが、表参道にはいないのです。
神社では、とても珍しいケースだと思います。
狛犬は、神社や寺院の魔除けとして参道や拝殿の前に一対で鎮座しています。
さらに狛犬のことを語ると、左が獅子像で右が狛犬という配置で、一対の狛犬という表現は本当は正しくないのですよね!
でも今は、一般的に両方合わせて狛犬と呼ばれています。
阿佐ヶ谷神明宮では、正面から入ろうとする邪や魔性のものに対する守りがないということです。
それとも守り役は、猿田彦神が受け持っているのでしょうか?
猿田彦神は、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が天より降臨(天孫降臨)したときに出迎え・先導した国津神です。
出迎えたあと猿田彦神は、伊勢の五十鈴川に戻りそこに鎮座したとされています。
猿田彦は、鼻が大きく天狗と同一視されることもあります。
参考写真(神明宮の像ではありません)
阿佐ヶ谷神明宮は伊勢神宮とにている
●五十鈴川に猿田彦神が鎮座
一般的には東京のお伊勢様といえば、東京大神宮を指しますが、阿佐ヶ谷神明宮も東京のお伊勢様とも呼ばれています。
阿佐ヶ谷神明宮は、伊勢神宮のミニチュア版ということです。
ここに答えがあるようです。
伊勢神宮の内宮の前には五十鈴川が流れ、そこにかかる宇治橋が人の世界と神の世界の架け橋になっています。
参拝者は、五十鈴川の御手洗場(みたらし)で清めてから内宮に参拝します。
この五十鈴川に鎮座しているのが、猿田彦なのですね。
阿佐ヶ谷神明宮は東京のお伊勢様ですから、この配置をちゃんと世襲しているのでしょうね!
手水舎の近くには小さな水路があります、これが五十鈴川ミニなのですかね?
そして五十鈴川に鎮座する猿田彦。
神明宮では正面に鎮座しているのでしょう。
●伊勢神宮内宮・外宮には狛犬がいない
私はまだ伊勢神宮に参拝したことがありませんが、伊勢神宮の内宮・外宮には狛犬は鎮座していないといいます。
伊勢神宮はとても強い神域ですから、狛犬のバリヤが必要ありません。
やはりそこの部分も世襲されているのでしょうね。
まとめ
神社は調べるといろいろな由緒・形式があります。
そこが神社巡りの楽しいところです。
新たな疑問は、伊勢神宮の外宮に祀られている豊受大神の宮が阿佐ヶ谷神明宮にはありません。
HPを見ると主祭神には、豊受大神も書かれています。
上の境内図にはどこにも書かれていません。
いずれ神職の方に聞いてみます。
関連記事
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません