石神井散策:二十三区に残る大自然

2022年3月20日

石神井公園
東京23区にある公園とは、思えない自然豊かな公園です。

個人的には吉祥寺の井の頭公園によく行くのですが、こちらの石神井公園も大変気に入ってしまいました。

井の頭公園はとても好きなのですが、公園からマンションやビルが見えてしまいます、ところが石神井公園の三宝寺池周辺からは、まったくビルが見えません。

とても23区にいるとは、思えない空間です。

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▼目次

  1. 散策コース
  2. 石神井池
  3. 三宝寺池周辺
  4. 沼沢植物群落・水辺観察園
  5. 石神井城址
  6. 石神井氷川神社
  7. 三宝寺
  8. 道場寺
  9. まとめ

散策コース

西武池袋線の石神井公園駅から徒歩で7分ほどで、石神井公園に着きます。

コース

ボート乗り場>>石神井池畔北側遊歩道(B地区)>>三宝寺池側(A地区)>>殿塚・姫塚>>厳島神社>>沼沢植物群落>>水辺観察園>>石神井城址>>氷川神社>>三宝寺>>道場寺>>石神井池畔南側遊歩道>>ボート乗り場

石神井散策

Googlマップで見る>>
春の時期は花も多く、野鳥も観察できます。

所要時間3時間

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石神井池

石神井池

石神井公園は、石神井池側をB地区、三宝寺池側をA地区と言って分けています。両地区の間には井草通りが通っています。

石神井公園駅から、石神井公園通りを歩いてくると石神井公園のボート乗り場に着きます。

ここが石神井公園の入り口といった感じです。

石神井公園ボート乗り場

ボート乗り場の前には、きれいな花壇があり心癒されます。

石神井公園花壇

豊島泰経・照姫
太田道灌に攻められ陥落した石神井城の主豊島泰経の後を追い、三宝寺池に身を投げたのが娘の照姫です。

この話は後世に作られた話で、泰経は石神井城を脱出し平塚城で再興しようとしますがやはり太田道灌に阻止され行方不明となっています。そう、泰経は石神井城では死んでいないので娘が後を追うことはないのですよね。

豊島泰経のウンチクは後にして、池畔の北側を三宝寺池側へと歩いていきます。

池の畔には多くの桜やツツジが植わっています。

来訪したときは、桜の時期は過ぎていましたがツツジは満開でした。
石神井池ツツジ

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三宝寺池周辺

石神井池と三宝寺池の間には井草通りがあり、公園を隔てています。

三宝寺池側に入ると、アスレチック広場やお弁当広場など子どもたちが楽しめるスペースとなっています。そこを通り抜け公園の一番北側に行くと、先ほど紹介した豊島泰経と娘照姫の塚があります。

殿塚

殿塚

姫塚

殿塚

姫塚社

姫塚の上にある社です。この2つの塚は、大正時代に豊島一族にゆかりのある方が、建てたものです。

三宝寺池

姫塚から石段を降りていきますと、三宝寺池の畔に出れます。
三宝寺池

三宝寺池原水 三宝寺池塚
三宝寺池の原水です。

石神井川の原水がここかというとじつは違って、石神井川は小金井カントリーの近くに原水があります。

穴弁天社

穴弁天
以前は池のそばに弁天祠があったのですが、現在では奥の院として池畔斜面の洞窟に弁財天が祀られています。

この洞窟は、石神井城からの抜け穴と言われています。また洞窟には、豊島家の財宝が隠されているという伝説もあります。

厳島神社

厳島神社
厳島神社は、三宝寺池の中島に建ち太鼓橋で結ばれています。かつては池畔に建てられた弁財天祠でしたが、明治の神仏分離により厳島神社と改称されたものです。創建は江戸時代と考えられていますが、豊島氏により祀られたものともいわれています。

厳島神社の参道を右に行きますと、三宝寺の池畔へと出れます。

三宝寺2


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沼沢植物群落・水辺観察園

沼沢植物群落・水辺観察園は、三宝寺池の周辺と池そのものの地域です。

沼沢植物群落は、昭和10年(1935年)に国の天然記念物に指定されています。

ただ二十三区では仕方ないのですが、湧き水は途絶え深井戸からの水の供給になってしまっています。

このため水質は、悪化しているようです。

石神井公園
訪れたときは、「カキツバタ」が満開で心を和ませてくれました。(写真上)


この花は、Googleで検索すると「シャガ」というアヤメ科の花のようです。

「カキツバタ」も「シャガ」も、アヤメ科の植物で、知らないとただアヤメだと思ってしまいます。

沼沢植物群落・水辺観察園内に鎮座しています、観音様です。

アオサギ

鳥のことはよくわかりませんが、やはりGoogleによると「アオサギ」と出ました。もしかすると「シラサギ」かもしれません。

★沼沢植物群落・水辺観察園 練馬区石神井台1-27 電話:03-3996-3950(都立石神井公園管理事務所)


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石神井城址

石神井城跡

沼沢植物群落・水辺観察園は三宝寺池の北側になりますが、南側に戻り石神井城跡へと行きます。

石神井城説明文2

石神井城跡

戦国末期の城跡と違い、石垣などがあるわけでないので、ただの山の斜面と言った感じです。

この城跡は、東京都指定の史跡となっています。豊島氏の居城である石神井城は、三宝寺池と南の石神井川に守られた城です。築城は鎌倉時代中期~末期頃と考えられていて、文明9年(1477年)豊島泰経が城主の時に、太田道灌によって攻め落とされてしまいました。

先程から豊島泰経と書いていますが、同時代の文献には泰経の記載はなく豊島勘解由左衛門尉(としまかげゆさえもんのじょう)との記載があるだけです。

豊島泰経の名前は後の時代の文章に出てくるだけで、その当時この名で呼ばれていたかは実は不明なのです。

石神井公園周辺では、豊島泰経と表記されているのでこれに従っています。

★石神井城跡 練馬区石神井台1-27 電話:03-3996-3950(都立石神井公園管理事務所)


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石神井氷川神社

石神井氷川神社

石神井城跡の斜面を登り切ると、石神井氷川神社の東鳥居へと出ます。

この氷川神社は、豊島氏により建てられた石神井城の守り神です。

★氷川神社 練馬区石神井台1-18-24 電話:03-3997-6023
関連記事:石神井 氷川神社:石神井城の守り神 氷川神社


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三宝寺

三宝寺本堂

氷川神社の参道を出て更にまっすぐ行き、旧早稲田通りを左に曲がるとすぐに三宝寺があります。

三宝寺池の名前の由来になった寺院です。

創建は古く1394年とされ、足利三代将軍義満の時代です。

太田道灌が豊島氏を滅ぼした後、その菩提を弔うために豊島城跡の現在地に遍座しています。

★三宝寺 練馬区石神井台1-15-6 電話:03-3996-0063
関連記事:三宝寺:金箔を張り開運を願う「開運出世小槌」で有名な石神井の寺院


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道場寺

道場寺本堂
道場寺は三宝寺のすぐ隣りにあり、豊島氏の菩提寺のです。

やはり創建は古く、1372年に豊島輝時が土地を寄進して建立したものです。

★道場寺 練馬区石神井台1-16-7 電話:03-3904-0015
関連記事:道場寺:豊嶋氏の菩提寺


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まとめ

道場寺を出て左側に進み最初の信号をまた左に進むと石神井公園へと戻れます。

最後は石神井池の南側を散策し、出発地のボート乗り場へと戻って来れます。石神井公園

来たときは誰もボートに乗っていませんでしたが、数台ボートが出ていました。

今回は旧早稲田通りから公園に戻りましたが、旧早稲田通りを真っ直ぐ行くと禅定院という寺院もあります。

寺社を中心に回るなら、この禅定院から道場寺・三宝寺・氷川神社と周り石神井公園を抜けて帰るというコースも有りだと思います。

花の季節は石神井公園を中心に散策するほうが良いですが、三宝寺・道場寺は見応えのある寺院です。


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