江戸庶民の楽しみ江戸八所八幡神宮巡り

2023年9月5日

大宮八幡宮 
私が住んでいる町の鎮守様は、八幡様です。

そんなもので、子供の時から八幡様には親しみを感じています。

2019年は東京十社巡りを完結させましたので、2020年は東京の八幡様を周ってみようと思っています。

特に専用の御朱印帳は無いようですが、東京の主要な八幡宮をめぐる「江戸八所八幡宮巡り」は江戸庶民のお楽しみの巡礼コースだったようです。

後ほどコースを紹介しますが、電車を使っても一日で周れる気がしないコースを、江戸の庶民は回ったというから驚きの脚力です。

表紙の写真は、杉並区の大宮八幡宮です。

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▼目次

    1. 八幡信仰
    2. 八所八幡一覧
    3. 八所八幡巡り
    4. 関連記事
    5. まとめ

八幡信仰

八幡神社は、日本で最も多い神社です。

主祭神は第15代応神天皇(誉田別命)で、総本宮は大分県宇佐市の宇佐神宮で一般的には宇佐八幡や宇佐八幡宮と呼ばれています。

現在では「はちまん」と呼びますが、古くは「ひろはた」「やはた」「やわた」とも呼んでいました。

千葉県には「もとやわた(本八幡)」などと言う駅もあり、「はちまん」以外の読み方も使われていますよね。

八幡神の主祭神は応神天皇ですが、比売神(宗像三女神)、応神天皇の母である神功皇后の三柱を八幡三神として祀っています。

宇佐八幡宮・石清水八幡宮はこの三柱を主祭神としてますが、神社によっては比売神・神功皇后に変わって仲哀天皇(日本武尊の息子・応神天皇の父)や、武内宿禰、玉依姫命(初代神武天皇の母)を祀っている神社もあります。

 

八幡神の特徴は、「御託宣」として天皇などの夢枕に立ち直接意思を伝えることにあります。

御託宣とは神のお告げということですが、現在ではうるさく言ったり・偉そうに語ることにも使われている言葉です。

主な御宣託を、挙げてみます。

欽明天皇32年(571)に三歳の童子の姿で宇佐神宮の菱形池のほとりに竹の葉の上に立って現れ、「吾は誉田天皇(応神天皇)、広幡八幡麿なり」と御託宣を下されたと伝えています。

東大寺大仏建立の際に下された「われ天神地祇を率い、必ず成し奉る。銅の湯を水となし、わが身を草木に交えて障ることなくなさん」という御託宣です。

※西久保八幡神社HPより抜粋

聖武天皇の時代は、奈良の大仏や全国に国分寺や国分尼寺を造営し国力を発揚していた時代です。

そのもっとも重要なプロジェクトである東大寺建立に、八幡神は大きく力を貸したわけです。

これ以降皇室は、伊勢神宮に次ぐ第二の宗廟として宇佐八幡宮を厚く信仰し始めます。

現在の皇室は、応神天皇五世孫の継体天皇から続いている系統ですから当然と言えば当然なのかもしれません。

継体天皇は、前王朝である仁徳系から妃を貰いその正当性を担保しています。

 

平安時代の貞観元年(859)に、清和天皇が即位する時にも御託宣が出ています。

それが、「われ都近く男山の峰に移座し国家を鎮護せん」というものでした。

この御託宣により清和天皇は、即位の翌年に石清水八幡宮を創建しています。

こういういきさつから清和天皇の嫡流である源氏は、八幡神を熱く信仰してきました。

前九年の役を平定した源頼義は、大宮八幡宮など関東に八幡神を勧請し神社を建立しました。

源頼義の嫡男源義家は、通称八幡太郎義家と呼ばれていました。

義家もやはり後三年の役後凱旋時に、高田馬場付近に太刀と兜を奉納しました。

その地が、現在の穴八幡宮です。

大宮八幡宮と穴八幡宮は、ともに八所八幡宮の一つです。

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八所八幡一覧

江戸時代は、多くの寺社仏閣が、競うように参拝客を斡旋していました。

願い事が良くかなう神社は、当然人気が有りましたが、多くの神社を順番に回ることも流行っていました。

その一つが、八所八幡宮巡りです。江戸庶民は、語呂合わせが好きで「八八幡詣で(ややはたもうで)」と言って参拝したようです。

・大宮八幡宮(杉並区)
・穴八幡宮(新宿区)
・市谷亀岡八幡宮 (新宿区)
・鳩森八幡神社(渋谷区)
・金王八幡宮 (渋谷区)
・御田八幡神社(港区)
・西久保八幡神社(港区)
・富岡八幡宮(江東区)

大宮八幡宮

大宮八幡宮 〒168-8570 東京都杉並区大宮2-3-1
TEL 03-3311-0105
最寄り駅:京王井の頭線「西永福駅」 徒歩7分

大宮八幡宮

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穴八幡宮

穴八幡宮

〒162-0051 東京都新宿区西早稲田2-1-11
TEL 03-3203-7212
最寄り駅:地下鉄東西線「早稲田駅」 徒歩3分

穴八幡宮御朱印

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鳩森八幡神社

鳩森八幡神社拝殿
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ケ谷1-1-24
TEL 03-3401-1284
最寄り駅
JR総武線 「千駄ヶ谷駅」から徒歩5分
都営大江戸線 「国立競技場駅」から徒歩5分

鳩森八幡神社御朱印

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市谷亀ヶ岡八幡宮

市谷亀ヶ岡八幡宮

〒162-0844 東京都新宿区市谷八幡町15
TEL 03-3260-1868
最寄り駅
JR、東京メトロ有楽町線・南北線、都営新宿線「市ヶ谷」駅すぐ

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金王八幡宮

〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-5-12
TEL 03-3407-1811
最寄り駅
JR・東京メトロ銀座線・半蔵門線・東急東横線・田園都市線・京王井の頭線「渋谷駅」 徒歩5分(渋谷警察署裏)

御田八幡神社

御田八幡神社

〒108-0073 東京都港区三田3-7-16
TEL 03-3451-4687
最寄り駅
JR「田町駅」 10分
地下鉄三田線「泉岳寺駅」 5分

御田八幡神社御朱印

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西久保八幡神社

〒105-0001 東京都港区虎ノ門5-10-14
TEL 03-3436-2765
最寄り駅
地下鉄日比谷線「神谷町駅」 5分

富岡八幡宮

富岡八幡宮

〒135-0047 東京都江東区富岡1丁目20−3
TEL 03-3642-1315
最寄り駅
東京メトロ東西線「門前仲町駅」より徒歩3分

富岡八幡宮御朱印

 

 

 

 

 

 

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八所八幡巡り

地図

一番東に位置する富岡八幡宮と、一番西に位置する大宮八幡宮は、山手線の外側になりますので距離的には遠くなります。

あとの神社は、山手線の内側ですから一気に回れる位置関係です。

特に大宮八幡宮は、井の頭線ですからちょっと不便かもしれません。

ただ金王八幡神社が渋谷ですから、この流れで行くと行きやすいかもしれません。

富岡八幡宮と穴八幡宮も、最寄り駅が同じ東京メトロ東西線の駅ですから距離はありますが行きやすいかもしれません。


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まとめ

日本で最も多い神社が、八幡神社です。東京の町々の鎮守として、点在しています。

その中でも代表となるのが、八所八幡です。私も順次めぐっています。皆様もめぐってみてください。


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