お彼岸~日本独特の仏教行事
お彼岸の時期ですね!
私は以前東京の高尾山駅近くで仕事をしていた事が有りますが、お彼岸の時期になると駅で大量の切り花をを販売していたことを思い出します。
高尾山周辺には多くの霊園が有り、お彼岸の時期には多くの方が訪れます。
日本人は普段の生活の中で仏教をそれほど信仰しているとは言えませんが、こう言った仏教行事はきちんとやりますよね。
そうお彼岸は、命日・盂蘭盆と並ぶ故人・御先祖を祀る重要な仏教行事です。
命日や盂蘭盆は自宅や斎場・お寺で行いますが、お彼岸はお墓に出向いて故人やご先祖様を供養するところが他の行事と違います。
このお彼岸の時期にお墓参りをするという習慣は、他の仏教国では見られない日本独特の行事です。
お彼岸とは?
「彼岸」と言う漢字から意味を考えると「あちら側の岸」ということになります。
仏教用語的に言うと、仏のいる理想の境地とか悟りの世界ということになります。
わかりやすく言えば、極楽浄土ということですね。
「彼岸」の対岸がこちら側の岸、「此岸(しがん)」ということになります。
此岸は現世であり、迷いと苦しみの世界をさします。
仏教の考え方では、この迷いと苦しみの世界で修業し、煩悩を超えた悟りの世界へと至るのが仏教の教えです。
先祖供養と結びついた日本の彼岸
彼岸という言葉は、仏教の重要な考えを表している言葉で、先祖供養とは結び付かないはずです。
そこがいつの間にか日本的に変容していくところが、日本の凄さです。
日本の土着の考え方はとても素朴で、仏教のような哲学性がありません。
亡くなった故人や先祖がいるあの世が、三途の川の対岸にあると解釈したのでしょうね。
本来の仏教の言う悟りを開いた仏の住む世界ではなく、普通のご先祖様が住む世界を敬う心とが合わさったのが日本的あの世観です。
日本人の古来よりの祖先崇拝の心は、あの世でご先祖様が心安らかに安まってもらい、そして子孫の繁栄を見守り助けてもらうことを願い感謝する信仰です。
仏教と習合することで、お彼岸にお墓参りをしてご先祖様が「極楽彼岸へ無事に行ってください」と祈る今の姿が出来上がって行ったわけです。
何故春分の日・秋分の日が彼岸なのか?
これにはまだ定説がないようですが、春分・秋分の日には太陽が真西に沈むことから西方浄土の思想と結びついたとされています。
西方浄土にご先祖様が、無事にたどり着けるように、そして自分たちもまた行けるようにと言う庶民の願いから出来上がったものなのでしょうか。
また、太陽信仰の強い国では、種植えや収穫のために暦が発達し、春分・秋分の日をとても重要視します。
こういう暦と宗教は密接に関係しますから、この辺も彼岸と関係深いでしょうね。
彼岸花・曼珠沙華
お彼岸時に咲いているのが、下の写真に写っている曼珠沙華です。
日本では、ヒガンバナと呼ばれています。
ご近所のお宅に咲いていた曼珠沙華です。
白い曼珠沙華が、我が家の裏口に咲いていました。
曼珠沙華(読み)まんじゅしゃげ
仏教で伝説上の天の花。サンスクリット語 majūṣakaの音写。純白で,見る者の悪業を払うといわれ,天人が雨のように降らすという。日本ではヒガンバナと呼ばれ鮮紅色の花を咲かす。
出典:コトバンク
我が家に咲いたこの白い曼珠沙華、私の悪行を払ってくれますかね?
白い曼珠沙華珍しいですよね、我が家には毎年数本この白い曼珠沙華が咲きます。
埼玉県日高町には、巾着田と言うところには500万本の曼珠沙華が咲く見事な公園があります。
是非行きたいと思っているのですが、なかなか実現できません。
まとめ
年二回ご先祖様に感謝する意味でもお墓参りや、お寺にお参りすることは好い事だと思います。
我々は日頃いろいろな助けを借りて生きています、素直な気持ちで感謝をささげたいものです。
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